医師の転職サイト16社を公式サイトの表記のまま読んだ記録 — 雇用形態は3層に割れ、求人数は1社の中で食い違う

この記事は、台帳に載せている16社の公式サイトを2026年8月20日に読んで分かったことだけで書いています。どこが1位かは書きません。順位を作るには比べる軸を1本に決める必要があり、その1本を決めるのは読む人の事情だからです。代わりに、軸になりうる項目を全社ぶん数えました

数えられなかったものは数えていません。とくに求人数は、同じ会社の中で数字が食い違うのが普通です。理由は本文で書きます。

16のサービスを動かしているのは12社。株式会社エムステージだけで3サイトある

台帳は16サービスですが、運営会社で束ねると12社になります。複数のサイトを持っているのは3社です。

残る9社は1サイトずつです。運営会社の名前が想像と違う社もあります。ドクタービジョンは日本調剤グループですが、運営は日本調剤株式会社ではなく子会社の株式会社メディカルリソースです。ジョブメドレーエージェント 医師は旧リクルートドクターズキャリアで、運営会社の株式会社RMキャリアは設立2026年4月1日。これは新設分割で作られた会社の設立日であって事業の開始年ではなく、同じサイトの中に「医師人材紹介40年」「30有余年の実績」「1979年からの確かな実績」の3通りの表記が並んでいます。

常勤・非常勤・スポットの3つとも求人検索で選べるのは16社中5社

医師の求人は「常勤」「定期非常勤」「スポット(1日単位)」の3層に分かれます。この3層の切り方が各社でバラバラでした。

求人検索で選べる雇用形態で数えると、こうなります。

数え方は「求人検索で選べるか」に統一しました。登録フォームの選択肢は数えていません。この2つは同じサイトの中でずれるからです。

求人検索で選べる区分と、登録フォームで選べる区分がずれる社がある

美容医局の求人検索の勤務形態は常勤と非常勤の2つですが、登録フォームの「希望雇用形態」には常勤・非常勤・スポットの3つがあります。同じフォームの美容クリニック勤務経験の欄には「※スポット勤務の場合は「無し」を選択してください」という注記まであります。公開求人としてスポットを出していないだけなのか、スポットの紹介自体を行っていないのかは、公式サイトの記述からは判断できません。

医師転職ドットコムも同じ形です。求人検索のタブは常勤と非常勤の2つですが、会員登録フォームの雇用形態は常勤・定期非常勤・スポットの3つで、マイページのサービスも「転職支援サービス」「非常勤求人紹介サービス」「スポット求人紹介サービス」の3本立てです。1日単位のスポットは姉妹サイトの医師バイトドットコム側にあります。

ジョブメドレーエージェント 医師は求人検索が常勤と定期非常勤の2タブで、登録フォームの希望勤務形態は常勤・非常勤・スポットの3つ。非常勤を選ぶと「非常勤の希望勤務日数」を週2回以上/週1回(終日)/週1回(半日)/隔週1回以下/その他(当直・日当直など)/未定から選ばされます。

Dr.転職なびは非常勤を別サイトに分離した。タブを押すと別ドメインへ移る

Dr.転職なびのサイト上部には「常勤求人」「定期アルバイト」「スポットアルバイト」の3タブが並んでいます。しかし定期とスポットのタブを押すと、別サイトのDr.アルなびへ移動します。Dr.転職なび本体の求人検索は常勤だけです。

台帳ではDr.転職なびの雇用形態を常勤だけとして数えました。「タブがある=選べる」と数えれば3つになるので、常勤11社という数字は、ここの線の引き方ひとつで変わります。この線を引いたことは各社のページの備考欄にも書いてあります。

逆にDr.アルなび側の会員登録フォームには「勤務の種類」としてスポット・定期非常勤・常勤の3つがあり、常勤を選ぶとDr.転職なびへ振り分けられます。1回の登録で3つとも希望を出せる設計になっています。

e-doctorは「健診」を第4の勤務形態にし、e-hijyokinは非常勤を3つに割った

e-doctorの求人検索は6タブです。常勤/定期非常勤/アルバイト/スポット/健診/事業継承。会員登録フォームの希望勤務形態は常勤/定期非常勤/スポット/健診の4つで、「健診」が常勤や非常勤と同じ列に置かれています。事業継承のタブは2026年8月20日時点で47都道府県すべてが0件でした。

同じ株式会社リンクスタッフのe-hijyokinは、非常勤の中をさらに3つに割っています。定期勤務3,825件、SPOT勤務2,725件、健診SPOT2,076件。3つとも検索ページが別々に用意されており、SPOT勤務と健診SPOTはカレンダーで日付を指定し、定期勤務は曜日を指定します。3つを足すと8,626件になりますが、サイト全体の合計を示す表示はありません。8,626という数字はこちらで足したものです。

健診を独立した勤務形態として持つのは、この2社だけでした。健診・人間ドックの求人を求人検索の科目か施設区分で扱っているサービスは10社あります。

ドクタービジョンは「スポット」という語を使わない。ドクターコネクトは「正式には非常勤です」と書いた

ドクタービジョンの求人検索は「常勤求人検索」「非常勤求人検索」の2本立てで、登録フォームの希望勤務形態も常勤・非常勤の2択です。「スポット」という区分をサイト上で使っていません。1日単位の求人の検索タブや特集は、2026年8月20日に確認した範囲では見当たりませんでした。非常勤の検索では「曜日・勤務体系」で絞り込みます。

ドクターコネクトは、なぜスポットの区分を持たないのかを明文で説明している数少ないサイトです。よくある質問の回答は「一般的にスポットやアルバイトと呼ばれる就業形態は、正式には非常勤です。ドクターコネクトでは、非常勤の項目にアルバイトやスポットの求人を掲載しています」。言葉の定義を書いたうえで、日付から探す仕組みを持たないという作りになっています。実際の非常勤求人は「《木・土アルバイト医師募集》【広島/時給 1万円】」のように曜日と週の日数で書かれています。

スポットを日付から探せるのは5社。定期は曜日と週の周期から探す

スポットの検索がカレンダー(日付)起点だと公式表記で確認できたのは、次の5社です。

MRTのスポット検索は「勤務日」と「給与総額」で絞り込む形で、求人カードは「勤務日 2026/08/20(木)」「勤務時間 17:00-19:00」、日をまたぐ当直は「2026/08/20(木) - 2026/08/21(金)」「勤務時間 18:00-09:00」と表示されます。

定期側は曜日です。医師バイトドットコムは曜日に加えて「週」(毎週/隔週/第1〜第5週)まで指定でき、スポット側には「週」の絞り込みがなく、定期側には「一回10万円以上」の給与条件がないという形で条件そのものが作り分けられています。

Dr.アルなびは定期の曜日別件数を公開しており、2026年8月20日時点でこうなっていました。日勤(終日)は月1,848/火1,799/水1,747/木1,737/金1,883/土1,039/日559。当直は月241/火201/水212/木214/金241/土196/日262、日当直は月30/火24/水38/木31/金49/土255/日225。日勤は平日に集中していますが、日当直だけは土曜255件・日曜225件で、平日でもっとも多い金曜の49件を大きく上回ります

求人数を数字で出しているのは14社。内訳の合計がトップの表示と合うのは2社だけ

16社のうち、求人数を数字で出しているのは14社です。出していない2社はエムステージの産業医求職支援サービスさんぎょうい株式会社で、この2社は求人検索の機能そのものを持っていません。

台帳の公開求人数を出しているサービスの一覧13社です。14社との差の1社はm3.com CAREERで、他社の求人を集めたプラットフォームなので同じ意味の数字にならず、比較の列から外してあります。理由は後の節で書きます。

その14社のうち、トップの表示と内訳の合計が一致すると台帳に書けたのは2社だけでした。

この2社はいずれも美容特化で、公開求人数が14社の中で最も少ない2社です。求人数が少ないほど数字が合いやすいという関係が、この台帳の範囲では見えます。

ドクタービジョンは22,072件と22,059件で13件ずれる

残りの12社では、同じ日に読んだ数字が同じサイトの中で食い違います。ならさずに全部そのまま記録しました

ドクタービジョンは、トップに「公開医師求人件数22072件(2026/08/20現在)」。同じ日の常勤の検索結果は14,859件、非常勤の検索結果は7,200件。足すと22,059件で、トップの表示と13件ずれます

MRTは、同じ日にトップページが「スポットアルバイトの求人[12,302件]」「定期非常勤の求人[11,889件]」、一覧ページが「現在12288件」「現在11890件」。トップと一覧で数字が違います

m3.com CAREERは数字が4種類あります。トップの「掲載求人数」が47,886件、常勤タブの「条件に該当する求人」が19,426件(再読込では19,451件)、常勤求人一覧ページの見出しが20,854件、非常勤タブが12,182件。

Dr.アルなびは、同じトップページを時間をおいて2回取得したら定期1,311→1,318件、スポット2,247→2,217件と動きました。しかもこのトップの数字はHTMLのクラス名がcount-newでリンク先が新着の一覧、つまり総求人数ではなく新着求人数です。一方で「初めての方へ」には「常時8,500社30,000件」と書かれており、こちらはDr.転職なびを含む「Dr.なび」全体の数字です。

同じ社の中に別の粒度の数字が並ぶのは他社も同じでした。

だからこの台帳では、「16社合計で◯件」という数字を出していません。足せる数字ではないからです。

m3.com CAREERの47,886件には41社の求人が入っていて、うち6社はこの台帳の運営会社と同じ名前

m3.com CAREERは、他社の求人を集めたプラットフォームです。公式サイトも「厳選された全国複数の医師紹介会社が求人を掲載しているため、求人数は業界最多クラス」と書いています。

「m3.com CAREERで求人をご紹介している企業」として2026年8月20日時点で41社が列挙されており、その中にこの台帳の運営会社と同じ名前が6つあります。エムステージ、メディカルリソース、マイナビDOCTOR、エムスリーキャリア、メディウェル、ジョブメドレーエージェント 医師です。つまりm3.com CAREERの47,886件には、台帳に別々のサービスとして載っている会社の求人が重複して含まれます。

41社の一覧には「医師のとも」という名前もあります。MRTの会社概要には、国内グループ会社として株式会社医師のとも(職業紹介、開業・事業承継支援、PR)が挙がっています。

このため台帳では、m3.com CAREERの求人数を他社と同じ列に並べていません。数字を消しているのではなく、同じ列に置いていないだけで、公式表記はm3.com CAREERのページにそのまま残してあります。

非公開求人の量を数字で書いたのは5社。Dr.転職なびは同じサイトで92%と90%以上が併存する

非公開求人の量を数字で書いているのは5社でした。

比率の書き方が「約92%」から「約3割」まで開きます。ただし分母が同じかどうかは公式サイトに書かれていません。Dr.転職なびの92%は「転職求人」の中の比率、マイナビDOCTORの3割は「取り扱っている求人」の中の比率で、そもそも母数の定義が違います。この2つを並べて比べることはできません。

手数料率を数字で公開しているのは2社。うち1社は許可番号が自社サイト内で2つある

紹介手数料の率を数字で出しているのは2社でした。

民間医局は届出制手数料表を公開しており、「成功報酬 職業紹介が成功した場合における当該求職者の年間賃金の100%」(負担者は求人者)としたうえで、「2023年度医師の手数料率実績は20〜40%」という実績値まで出しています。返戻金制度の段階表もあり、入職1か月以内の退職で報酬の90%、2か月以内75%、3か月以内60%、4か月以内45%、5か月以内20%、6か月以内10%。16拠点それぞれの職業紹介責任者の氏名も公開しています。求職者からは「登録及び職業紹介において、手数料は一切いただいておりません」。

ジョブメドレーエージェント 医師の手数料表は「職業紹介が成功した場合における当該求職者の年間賃金を基準に、35%を標準」。ただしこの社は厚生労働大臣許可番号が自社サイト内で食い違っています。運営会社サイトの「事業許可内容について」は13-ユ-319758、サービス側のQ&Aは13-ユ-080058。どちらが現行かは公式サイトの記述からは判断できないため、台帳には両方記録しました。

有料職業紹介事業の許可番号を確認できたのは16社中15社です。確認できなかったのはm3.com CAREERで、会社概要のリンク先が404を返し、ヘルプページにも見当たりませんでした。「無い」のではなく「読み取れなかった」という意味です。美容医局は「有料職業紹介事業(13-ユ-302190」と閉じ括弧が欠けたまま掲載されています。

労働者派遣事業の許可番号まで載せているのは7社ですが、2015年の法改正で廃止された旧区分の名称「一般労働者派遣事業」「特定労働者派遣事業」をそのまま掲げているのが4社あります。美容医局、e-doctor、e-hijyokin、さんぎょうい株式会社です。美容医局については、旧区分名だけがあって対応する許可番号は載っていません。

医師免許取得年を登録フォームで聞くのは10社。e-doctorだけ年月日まで聞く

登録フォームで医師免許の取得年(または取得日)を聞くのは10社でした。美容医局、ドクタービジョン、Dr.アルなび、Dr.転職なび、e-doctor、医師バイトドットコム、民間医局、MRT、エムステージの産業医求職支援サービス、マイナビDOCTORです。

そのなかでe-doctorだけが「医師免許取得日」を年・月・日まで聞きます。他社は年だけです。選択できる年の範囲も各社で違い、Dr.アルなびは1940年から2026年、エムステージの産業医求職支援サービスは1950年から2026年です。民間医局は「※生年月日より予測される最短の取得年から表示されております」という注記付きで、さらに大学名(医学部)まで必須にしています。

MRT出身大学と勤務先名の両方が必須で、これは台帳で確認した中でMRTだけでした。勤務先名の欄には「※勤務先がない場合は「なし」とご記入ください」という注記があります。さらにMRTは会員登録とは別に、書類提出を伴う本登録があります。

逆の端がドクターコネクトです。生年月日・性別・医師免許取得年・専門医資格を聞く欄がなく、台帳で確認した中でもっとも入力項目が少ないフォームでした。導線の表記は「カンタン30秒 無料でメール相談」「履歴書作成不要」です。

医師転職ドットコムは免許証を出すと非常勤求人の法人名が実名になる

医師免許の確認を、登録の入口ではなくサービスの機能に組み込んでいる社があります。

医師転職ドットコムは、一部の非常勤求人について「ログイン中かつ医師免許証の提出がお済みの会員」に限り法人名を公開すると書いています。同じ株式会社メディウェルの医師バイトドットコムにも同じ仕組みがあり、ログインして医師免許証を提出すると鍵アイコン付き求人の法人名が「実名公開中」になり、履歴書・身分証・医師免許証の3点提出でさらに対象求人が増えると説明されています。

ドクタービジョンは「なりすまし医師に対する弊社取り組みについて」という項目をトップページに掲げ、「なりすまし医師(無資格医師)に関するメディア報道や厚生労働省より発信された通達を受け、弊社メディカルリソースでは斡旋前に以下の取り組みを実施いたしております」と書いています。

民間医局は会員規約第2条で「民間医局会員とは、医学生及び医師免許を有する者を対象とし」と定め、「会員は、1人につき1つのIDを保有するものとします。1人が複数のIDを保有すること、複数人が1つのIDを共同して保有することはできないものとします」と、同一サービス内での重複登録を禁じています

m3.com CAREERは入口そのものが会員限定です。「m3.comは医療従事者の方のみご利用頂ける医療従事者専用サイトとなっています」とし、登録時に医療資格を30区分から選ばせ、「医療資格の確認を別途させていただく場合があります」と注記しています。求人の検索と閲覧は未ログインでもできましたが、応募・問い合わせにはログインが必要です。

他社との併用について書いたのは5社。求職者側の不利益に触れたのはドクタービジョンだけ

「他社にも登録していいか」に公式サイトで答えているのは5社でした。残る11社は明示なしです。

この5社のうち、求職者側に生じる不利益に触れているのはドクタービジョンだけでした。同社の回答は「また、複数のコンサルティング会社から医療機関への打診がある為、重複すると心象が悪くなるケースもございます」と続きます。他の4社は自社を使ってよい理由か、自社側での重複回避の話です。

なお、Dr.転職なびの60%は回答数97のアンケートの結果です。母数が97であることは公式サイトに明記されているので、そのまま記録しました。

LINEの導線は6社、オンライン面談を明記したのは5社、求職者向けの電話番号が見つからないのは2社

連絡手段の設計も分かれます。

LINEの導線があるのは6社。美容医局、ドクタービジョン、Dr.アルなび、ドクターコネクト、民間医局、MRTです。「LINEでの連絡の記載なし」と台帳に書いた社が8社あります。ドクターコネクトはサイト上部に「メール相談」「LINE相談」のボタンを常設し、「LINE公式アカウントでの医師転職相談の場合は、メッセージでのご連絡になりますので、お忙しい方におすすめです」と、電話をかけずにLINEだけで相談を完結させる案内を明示しています。

オンライン面談・WEB面談を明記しているのは5社。Dr.転職なび(「ZoomなどのWEB会議ツールを利用して、オンラインで実施します」と専用ページ)、医師転職ドットコム(WEB面談サービスの専用ページ)、ジョブメドレーエージェント 医師(「電話・メール・対面面談・Web面談のうち、ご希望の方法で実施いたします」)、m3.com CAREER、民間医局(「Zoomによるオンライン面談も承ります」)です。

逆にDr.アルなびは「先生のご都合の良い時間・場所に、専任のコンサルタントが面会に伺います」と対面を前提に書いており、オンライン面談・電話面談で完結できるという記載は確認日時点で見当たりませんでした。ドクタービジョンも訪問が原則で、「※遠方の方やご都合のつかない方は、お電話・メールのみでご対応させていただくこともございます」という書き方です。

求職者向けの電話番号が見当たらないのは2社。MRTとm3.com CAREERです。MRTは求人ごとの問い合わせフォーム・公式アプリ・LINEが中心の作りになっています。

電話番号の出し方も違います。Dr.転職なびエリア別に8つの番号を公開していますが、近畿エリアと中四国エリアはどちらも0120-148-418で、番号としては7つです。

連絡が来るまでの時間を数字で書いた社と、書いていない社

登録後どのくらいで連絡が来るかを数字で書いている社があります。

一方で「その後どのくらいの間隔で連絡が来るか」を書いた社は見つかりませんでした。台帳の連絡欄は、16社のうち14社で「連絡の頻度は公式サイトに明示なし」と記録されています。残る2社(ドクターコネクトとマイナビDOCTOR)については、頻度についての記述が台帳にありません。「書いていない」ことを確認した14社と、こちらが確認していない2社は別ですので、分けて書いておきます。

マイナビDOCTORは発信元の番号まで明示している点が他社と違います。「「050」から始まる番号 または 0120-700-957」「※上記以外の番号から、当社が求職者様へ発信することはございません」、SMSは「ショートメッセージ(SMS)番号 0005941653」「当社からお送りするSMSは、面談調整・登録確認・重要なご連絡に限られます」。同社は面談についても「実はマイナビDOCTORにご登録された方のうち、実際に面談をするのは、全体の50%未満」と書いています。

マイナビDOCTORは2026年9月15日から通話と面談を原則録音・録画すると告知した

確認日時点で、通話や面談の録音・録画について書いているのは16社中1社マイナビDOCTORだけでした。

告知の文面は「利用者様および参画企業様とのお電話での会話内容および面談の内容を原則として録音または録画させていただきます」で、開始日は2026年9月15日。確認日(2026年8月20日)時点ではまだ開始前の告知です。

同社の登録フォームにはもう1点、注意して見る箇所があります。フォーム末尾にオンライン医局「ヒポクラ」(株式会社エクスメディオと株式会社マイナビの共同運営)への同時登録のチェックがあり、初期状態でチェックが入っています。「※ご希望でない場合はチェックを外してください。」という注記が付いています。

診療科の区分は58から2まで開く。MRTは産科と婦人科を分け、法医学を科目に入れている

求人検索で選べる診療科の数を数えると、58から0まで開きました。

サービス 科目の区分数 施設の区分数
Dr.アルなび 58 6
Dr.転職なび 55 12
ドクタービジョン 53 9
医師バイトドットコム 53 5
医師転職ドットコム 53 5
マイナビDOCTOR 48 10
e-doctor 44 8
MRT 41 15
ジョブメドレーエージェント 医師 39 17
e-hijyokin 33 0
民間医局 32 5
m3.com CAREER 31 9
ドクターコネクト 5 0
美容医局 2 0
エムステージの産業医求職支援サービス 0 0
さんぎょうい株式会社 0 0

数だけでなく切り方も違います。

表記も揺れます。耳鼻咽喉科はDr.アルなびとDr.転職なびが「耳鼻いんこう科」、他社は「耳鼻咽喉科」です。

美容外科は16社のどこでも外科と別の区分。だから外科の一覧は12社になる

16社の科目一覧を通して読むと、美容外科と美容皮膚科は、保険診療の外科・皮膚科とは必ず別の区分として置かれていました。1つの区分の中に保険診療の科と美容を混ぜている社は1つもありません。美容を含む区分の表記は「美容外科」「美容皮膚科」「美容外科・美容皮膚科」の3通りだけで、3つ目の結合表記はジョブメドレーエージェント 医師のものです。

数えるとこうなります。

台帳の診療科別の一覧ページは、この区別に合わせて作ってあります。「外科」で数えるときに美容外科の区分は数えません。そのため内科外科皮膚科眼科整形外科麻酔科精神科小児科産婦人科泌尿器科放射線科耳鼻咽喉科は、12種類とも同じ12社になります。

この12社に美容医局ドクターコネクトは入りません。この2社は素の外科も素の皮膚科も持たず、美容外科と美容皮膚科しか持たないからです(ドクターコネクトはさらに脱毛・AGA・その他の3つ)。美容医局は会社案内に「弊社の医師転職サポートは、一般病院に関しては一切行っておりません」と明記しています。2社が並ぶのは美容領域の一覧の側だけで、そちらは14社です。

施設区分を持たないサービスが5社。産業医専門2社は「産業医の求人がある8社」に入らない

求人検索で施設の種類を絞り込めないサービスが5社あります。美容医局、ドクターコネクト、e-hijyokin、そして産業医専門の2社です。

美容専門2社の絞り込みは勤務地・科目・勤務形態(ドクターコネクトはさらに給与・施設名・こだわり条件)だけで、病院やクリニックや企業といった施設の区分そのものがありません。だから「美容の求人を扱うサービス」を施設区分だけで数えると、美容専門の2社が美容の一覧から漏れます。美容領域の一覧が14社になっているのは、施設区分と科目区分の両方を見ているからです。

反対に施設区分が細かいのはジョブメドレーエージェント 医師の17区分で、一般病院・診療所・大学病院・療養型のほかに生命保険会社・保健所・刑務所・発達医療センターまであります。MRTの15区分には調剤薬局・OTC・行政機関・地方自治体・訪問介護・入浴が並び、「ディサービス・通所」は公式サイトの表記のままです。e-doctorの8区分は臨床研修指定病院・後期研修施設という研修の段階で切っている点が他社と違います。

産業医については、求人検索の科目か施設区分に産業医があるのが8社です。ドクタービジョン、Dr.アルなび、Dr.転職なび、e-doctor、医師バイトドットコム、医師転職ドットコム、ジョブメドレーエージェント 医師、m3.com CAREER。

ここに産業医専門の2社が入っていません。エムステージの産業医求職支援サービスとさんぎょうい株式会社は求人検索そのものを持たないので、どの区分でも拾えないからです。「産業医の求人を扱うサービス」を求人検索の区分だけで数えると、産業医専門のサービスが必ず落ちます。この2社を数に入れるには、求人検索の選択肢とは別の判定材料が要ります。

産業医特化の2社は、聞く項目も臨床の求人サイトと違います。エムステージの産業医求職支援サービスは産業医資格の有無と産業医経験の有無を必須で聞き、生年月日・性別・住所を聞く欄がありません。さんぎょうい株式会社は逆に、台帳で確認した中でもっとも入力項目が多い登録フォームで、対応可能な言語(英語/中国語/スペイン語/ポルトガル語/ヒンディー語/その他)やアピールポイントまで聞きます。経験の分類も診療科ではなく産業保健の業務単位で、衛生委員会参加/職場巡視/健康診断事後措置/長時間労働者面談/ストレスチェック面談・高ストレス者対応/復職支援/メンタル不調者対応/感染症対策/過重労働対策の制度設計/健康施策企画/海外赴任・出張者対応/有害業務、という並びです。

開業支援を自社で掲げているのは3社。求人側の絞り込み条件だけなのが3社

「開業支援」という言葉は多くのサイトに出てきますが、同じ言葉が別のものを指しています。台帳では5つに分けました。

ジョブメドレーエージェント 医師の「医師の開業マニュアル」は12回シリーズで、方針検討/立地選定/物件選定/事業計画(資金調達)/設計/広告宣伝/人材採用/採用面接/労務管理/経営管理/経営分析/医院拡大という構成です。これは読み物で、実サービスは外部サイト側にあります。

「承継」と「開業」は別の言葉です。承継サービスしか持たない社は「運営会社の別サイト」に寄せました。e-doctorは求人検索に「事業継承」タブまで持っていますが、2026年8月20日時点で47都道府県すべてが0件で、実体は関連会社の株式会社リンク医療総合研究所が別サイトで持っています。

給与の書き方は雇用形態で変わる。税込と明記するのはe-hijyokinだけ

常勤は年収の段階で絞り込ませ、非常勤・スポットは時給か1回いくらで表示する、という点は各社共通でした。ただし刻み方が違います。

もっとも細かいのは医師転職ドットコムの8段階(1000/1200/1400/1600/1800/2000/2200/2500万円以上)。ドクタービジョン・マイナビDOCTOR・ジョブメドレーエージェント 医師・m3.com CAREERは6段階(1,000万円台から2,000万円まで)。Dr.転職なびとMRTは段階を持たず、「年収1,800万円以上」という1項目のこだわり条件だけです。民間医局は「希望年収」の絞り込みがあり初期値は「指定なし」です。

変わっているのがドクターコネクトの13段階で、年収・日給・時給を1つの絞り込みの中に並べています。年収が500万〜3500万で6段階、日給が2万円〜10万円以上で5段階、時給が2段階です。

非常勤・スポット側の書き方はこうです。

利用者の平均年収を出しているサービスは1つもなかった

16社を読んだ範囲で、そのサービスを使った医師の平均年収や年収の上げ幅を公式サイトに出している社は1つもありませんでした。11社については台帳の年収欄に「公式サイトに明示なし」と明記してあります。

「医師の平均年収」を解説するコンテンツを持つ社はあります。ジョブメドレーエージェント 医師の「データで見る医師の平均年収」、マイナビDOCTORの「医師の年収診断」、民間医局の「医師の年収」、医師転職ドットコムの「年収診断シミュレーション」です。ただしこれらは医師一般の年収の話で、そのサービスの利用者の実績ではありません

対応エリアに「全国」と書いていないのは1社

対応エリアを「全国」と公式サイトに明記しているのは15社です。書いていない1社はジョブメドレーエージェント 医師で、47都道府県すべてを列挙してはいるものの、確認日に「全国」という語で対応範囲を書いた箇所は見当たりませんでした。同社のQ&Aは「日本国内に在住の医師の方であれば、どなたでも本サービスをご利用いただけます」「事業許可に基づき、海外に在住の方はご利用いただけません」と書いています。

「海外」の選択肢を持つのは6社です。うち求人検索の勤務地に海外があるのはe-doctorとm3.com CAREERの2社で、残る4社(美容医局・民間医局・MRT・マイナビDOCTOR)は登録フォームの住所や希望勤務地の欄にあります。

拠点の数は民間医局の16拠点(本社・東京支社と札幌/仙台/さいたま/横浜/高崎/名古屋/金沢/大阪/京都/神戸/広島/高松/福岡/熊本/那覇)が最多で、ドクタービジョンが12支店、マイナビDOCTORは面談会場を全国11か所に持ちます。さんぎょうい株式会社は東京の1か所だけですが、登録フォームの希望勤務地に「全国(希望なし)」という選択肢を持ちます。

この記事の数字の確かめ方

この記事に出てくる社数は、すべて台帳の16社を実際に数えたものです。数え方はこう決めました。

  1. 雇用形態は「求人検索で選べるか」だけで数えた。登録フォームの選択肢は数えていません。両方を数えると、美容医局のようにスポットが検索に無くフォームにある社で答えが2通り出るからです
  2. 診療科と施設区分は求人検索の選択肢だけで数えた。登録フォームの「専門科目」は、その医師自身の現在の専門を聞く欄であって扱う求人の科目ではないので入れていません。これを入れると、美容クリニック専門の美容医局が小児科や産婦人科の求人を扱うことになってしまいます
  3. 求人数は足していない。1社の中で数字が食い違い、m3.com CAREERは他社41社の求人を含むためです
  4. 確認できなかったものは「無い」と書いていない。e-hijyokinの問い合わせフォームは確認日にHTTP 500を返して開けず、m3.com CAREERの許可番号は404のページの先にありました。これらは「取れなかった」として記録しています

各社のページには、ここに書いた数字の元になった公式サイトの表記そのものが、確認日つきで載せてあります。数字が動いたら台帳のほうを直します。この記事の全社の確認日は2026年8月20日です。