履歴書の書き方とポイント
医師の面接の際には
履歴書を提出しなくてもよかった。
履歴書はしっかり書かなくてもよかった。
このような話を聞いたことがある人も少なくはないかもしれないが、今はそんな時代では
なくなってきている。
むしろ医療機関が履歴書を求める方が一般的になっている。
過去とは違い、現在では履歴書を何人もの審査担当者が見ていることが多いので、応募があればチェックが細かくなることは間違いない。
履歴書では自分が積み上げてきた業績、症例数、経験など医師としてのスキルや学歴、家族構成などを伝えるとともに、正しい書き方、アピールポイントを押さえる事で、転職を成功させるツールとして履歴書を存分に活用をすべきである。
一般的な履歴書と同じ様に誤字脱字が無いか、履歴書をきれいに丁寧に書くこと、そしてコピー不可であるという事や、日付の記入の仕方、全ての項目に必ず記入するなど常識的な部分は当然であるが、医師が医療機関に提出する履歴書としての一番のポイントは、志望動機の部分である。
最低限の条件を満たしていなければ、もちろん採用されることはないが、そこをクリアしていることを前提とするならば、志望動機をいかに医療機関側に気に入らせるかが、採用の重要なポイントとなる。
経歴や資格などは職務経歴書を別に用意するならばそちらに記載をすればよい。
履歴書では特にこの部分に力を入れるべきである。
もちろん、思ってもいないことを書く必要はない。
そうする事によって、相手側が正しくこちらを認識できなくなってしまう。
自分が思う事、伝えたい事を伝えるべきである。
ただし、必ず記入すべきことは、仕事への熱意と興味をしっかりとアピールをすることである。
また、志望動機を記入する前に、一度履歴書を提出する医療機関をチェックして、その医療機関の方針を確認したり、どの様な医師を採用したがっているかをリサーチすべきである。
ある程度その部分に関連した内容を志望動機に織り込めば採用率がグッと高くなる。
もしその際に自分と合わないと思えば履歴書を出すことをやめればよい。
医療機関側としては、先生の医師としての適性がその医療機関と合っているか一番気になっている点である。
希望する仕事と先生の得意分野があっているか、そして人柄がどうか。パワハラの心配は無いか。
熱意をもって仕事をしてくれるのか。
長く働き続けてくれるのであろうか。
この辺りの部分がしっかりお互いに合致しさえすれば採用という事になるであろう。
それから、履歴書の志望動機の文字数としては、基本的には120字~300字程度に収めることが無難である。欄が小さいからと言って一言だけしか書かないドクターもいるとよく聞くが、その記入の仕方はとてももったいない。
折角、自分のことを面接前にアピールできるポイントであるので、必ずしっかりと記入すべきである。
職務経歴の書き方とポイント
現状、職務経歴書に関しては、提出を求める医療機関は多くはない。
ただし、職務経歴書は履歴書よりも自分の経験や、キャリアを相手に伝えやすいことから、自分をアピールしやすい書類であるので、履歴書とともに提出することが好ましいと考える。
職務経歴書は履歴書と違い、決まった形式などは特別に定まっていない。
市販の物も編年体方式のものが多いので、医師が使うには使い勝手が良い物であるとは言い難い。
自分が書きやすく、相手に伝わりやすい形式で作成する事をお勧めする。(簡単な雛形も後述してあるのでぜひ参考にして頂きたい。)
枚数も多すぎない方が良いが、内容をあえて削るものでもないので相手が見やすければ特別気にしなくてもよい。
また履歴書は必ず直筆で書くのがかつては常識であったが、こちらの職務経歴書はパソコンで作成する方が一般的である。
書く内容としては、認定医、専門医などの資格はもちろんのこと、今までのキャリア、経験を漏らさず書くべきである。
章立てや項目立てに情報を整理すると相手方も読みやすい。
また、履歴書、職務経歴書に目を通す相手は理事長や院長をはじめ年配の方も多いので、少し大きめのポイントを使い、行間などもあまりつめすぎないことを意識すべきである。
これは便利だよ。履歴書と職務経歴書の雛形のご紹介。
実際の履歴書と職務経歴書の雛形をタイミングをみてここで紹介したいと思う。
これから良さそうなものを探すのでもう少し待っててほしいが、紹介する時は履歴書、職務経歴書の作成の際に参考にして頂ければ幸いである。
ただし、自分が書きやすい形式であることが最も重要であるので、あくまでも参考にして頂き、この形式にこだわる必要は全くない。
履歴書や職務経歴書は面接中にも相手側が見ながら会話をすることも多い。
どの項目がその面接時に話題になるかもわからない。
趣味などという直接関係のなさそうな部分からでも話題が広がり、相手側との距離がグッと縮まることもある。
手抜きをせずすべての部分に十分に記入していくことを強く勧める。