医師の人間関係は複雑?転職のきっかけとなった人間関係について

私が転職することになったきっかけ

私が病院を辞める事になる原因は、大体が病院内での人間関係である。

今思えば、私にも原因があったのだろうと思う。病院を辞めたいと思う動機は大体が些細な事である。

事務長のちょっとした発言にカチンときたり、入職前に話をしていた事と違うなどちょっとした事が辞める動機の発端になる場合が殆どだ。

 

一番最初の転職、つまり、医局を辞める事になった理由に関しても医局での人間関係や上下関係が面倒になった事がきっかけだったし、私の場合はずっと医局や職場の人間関係が転職の動機であった。

 

仕事をしていると悩みは尽きないが、よくよく考えてみると大体の悩みは業務の細かい内容である事は少なく、それ以外の人間関係だったり、仕事以外の事で思い悩む事が多い。

 

本当に信頼出来る転職エージェントと出会ってからは、ことあるごとにエージェントに相談をして客観的に自分と自分の環境を見つめ直せる様になったので、年と共に私はまだマシになっていると思っているのだが、それ以前はまだまだ医師としても人としても未熟で私も若かったんだなと今では思う。

 

ある意味、専門医の取得や医師として技術知識の成長よりも、この人間性の成長が私にとって一番必要だったのではないかと思う。

 

医師の上下関係は絶対

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狭い世界であるこの医師の業界では、上下関係が絶対である事は周知の事実である。

医師の世界では1年先に医学部を卒業しただけで、はっきりと先輩で、1年後に卒業しただけではっきりと後輩である。一つ上というだけで頭が上がらない。

今の時代にこれほど年功序列で学歴社会が色濃く残っている業界も珍しいのではないだろうか。

 

医局を辞めて民間で転職をする際でも年次を気にする医者が多いのだから、医局などで勤務している場合はよりその色がより濃く出てしまう。私が医局を辞めた一番の理由はこれである。

 

ただ、かくいう私も年上の先輩を疎ましく思い、年下の後輩には偉そうにしていたのだから人にとやかく言える立場ではないだろう。

 

医師は看護師ともうまくやらなければいけない

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また、周りの医師との関係だけを見るのではなく、看護師とも病院内では絶対にうまくやらないといけない。看護師と人間関係を作れないと病院内での居場所を失う事にもなりかねない。

 

人間関係を築く事が得意でない私にはこれも苦手分野であるといえる。

 

別に看護師とコミュニケーションをとる事が嫌だという訳ではないが、正直気に入らない人間も中にはいる。

ただ、だからといって気に入った看護師とだけコミュニケーションをとると、差別だ、贔屓だといわれるだけでなく、いわれのない変な噂を流されてしまう事もある。

 

人間なのだから、誰だって好き嫌いはあるし、誰であろうと、ある程度は偏った人間関係になってしまいがちだと思うのだが、それが許されない仕事である医師に私は向いていないのであろうかと思った事は幾度となくある。

 

こんな私でも今は昔に比べるとある程度上手くみんなと公平に話せる様になっているのではないかと思うこの頃ではあるが。

 

特に大学病院の医局は閉鎖的

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医局というものはかなり閉鎖的な組織である。

私は医局以上に閉鎖的な組織をいまだに見た事がない。

正直、一般の人にはまず分からない世界であるし、医療機関で働くスタッフでさえも、医局の内実を知っている人間は多くはいないだろう。

 

大学病院の医局内の絶対的な上下関係は非常に封建的であり、閉鎖的であるからこそ、医局内の医師は、すべての医師が自分の上にいる医師の顔色をうかがって仕事をしている。当然医局にいる時の私もそうであったし、だからこそ医局を離れたのであるが。

 

この私がそうであるのだから、私以外の真面目な医師はほぼ例外なく全員がそうしていただろうと思う。

そのしがらみに耐え切れなかった医師は開業したり、医局から離れて自分で病院を探して就職する勤務医になるのだろう。

もちろん、医局を出る事が必ずしもメリットだけであるとは言えないので、学位を取りたいとか、人間関係を上手くやっていけて、医局内で出世をしたいのであれば医局内でうまく立ち回る事をすすめる。

 

それを決めるのは、医師それぞれのキャリアプランがどうなっているか、目標はどうなっているか次第なのである。

私が、後輩である若手医師に医局外の先輩として言えるアドバイスとしては、一時の衝動的な感情に流される事なく、冷静に考える時間を必ずとる事。長い目で今だけでなく、長期的な将来を見据えた上で、結論を急ぎすぎない事を伝えたい。

若かった私に今の私がコンコンと一番伝えたい事である。