高収入の医師でも、老後を見据えた転職を検討するのが得策

医師の老後はどのくらいのお金が必要?

医師の収入は一般的な世間の平均年収よりもはるかに高い。

だから、子供の学費も安心、老後も安心だというと全くそうではないのは皆さん実感している通りだろう。

むしろ、医師の方が普通の人より金遣いが荒く、それゆえ老後に破産してしまうという事さえあるらしい。おっさんの周辺でそういう事例は見たことも聞いたこともないが実際にあるらしいのだ。

 

確かに医師たちは、前述した通り年収は多いのだが、その分生活水準も高く支出が平均的な家庭よりも格段に多い。

 

例えば学費にしても、仮に子供を私立の医学部へ入れようとした場合に掛かる学費は6年間で7,000万~1億円前後ともいわれている。

もし子供が2人いるのであれば、二人とも私立の医学部へ入れる場合は倍の1億4,000万~2億円も掛かるのだ。

 

正直年収1,500万円程度の世帯ではかなり大変だ。

年収をもっとあげないととてもやっていけない。あるいは国公立の医学部に入ってもらえば学費はもっと少なくて済むが、それでも中高一貫校や予備校の学費など大学受験以前にも多額の学費が掛かるのだ。

 

また、老後の資金に関しては働く時期がいつまでか、つまり何歳まで働くのかによって大きく変わってはくるのであるが、老後も現役医師として働いていたころの生活水準を維持しようと思った場合は、かなりの年齢まで働かない限り、貯蓄が数千万円程度では足りないことが多く心許ないだろう。

 

住宅ローンも、一般のサラリーマンよりも高い金額で借入設定している医師がほとんどなので、しっかりとマネープランを組んでいないと今どんなに収入がよくても定年後に破産してしまうことにもなりかねない。

 

医師専用の保険などを使ったり、色々な方法で老後に向けた資産形成の準備を早めに行っておくことをおすすめする。

 

今の環境では老後まで医師として働くのは難しい?

現役バリバリで毎週当直をこなして、稼ぐことが出来ている様な環境のまま高齢になってもずっと同じように老後まで働き続けることはまず不可能である。

 

体にもガタが来るだろうし、体力が持たない。

絶対に大丈夫だと思っている医師は考えを改めるべきだ。

 

体にガタが来てから、定年になってそれから新しい仕事場を探す、定年直前になって探せばなんとかなると思っているのは大間違いだ。

より早め早めに準備をしておくことで少しでも条件のいい病院、施設への転職、または、体に余裕がある間に転職をすることで非常勤などと掛け持ちをするなどして一般的な定年の年齢前後、または定年後の収入を安定させることが出来る。

 

定年近くなってからの1年1年はとても重要な意味をもつので、出たとこ勝負ではなく、定年後の綿密なライフプラン設計と必要であれば転職の準備を用意周到に行うべきだ。

 

もし、自分でその手の計画を上手くたてられないのであれば少しでも早く資産形成の専門家や医師転職エージェントなどへの相談をすることをおすすめする。

 

老後資金を確保するための転職

44b7e8dbe32ce0a38ca389f52af54d27_s

老後の資金を確保するために定年後に転職をする医師は多い。

正直年金だけで、生活をすることは難しいし、生活水準はできれば落としたくはないという医師の方が多いであろう。

 

定年後に毎月の安定的な給料が途絶えてしまうと、正直、1000万円、2000万円程度の資金では、老後の資金として全く十分であるといえない。

 

だから、前述したように、少しでも早く、どこかのタイミングで自分の年齢にあった病院、老健施設などに転職し老後資金を確保するための準備をしたほうがよいだろう。

産業医なども体への負担が少ない仕事だといえる。

もちろん、現役の頃よりも年収が下がることは仕方がないだろう。

 

それでも、定年後の収入が0になるのとは全く違う。

 

医師として老後もゆったり働くための転職

医師として老後もゆったりと働くための転職として私が一番すすめたいのは老健施設である。

 

これまでバリバリ働いてきた医師には仕事内容が退屈だと感じてしまうかもしれないが、病院と違って仕事に追われることも少なく、定時でほぼ帰ることも出来るし、福利厚生もしっかりしている。当直をお願いされることもないので、退職後に働くにはもっともいい形であるといえる。

 

ただし、条件のいい老健施設などは働きたいと考える医師も多い。

最近では若いうちにでも老健施設で働きたいという医師もいるようだ。

だからこそ、老後のための転職などどうとでもなると高をくくって、ゆったりと構えて定年直前に動くのではなく、少し余裕をもって行動することが老後の人生の成功への第一歩であるといえよう。